浜矩子先生の講演を聞く

 4月27日「原発体制を問うキリスト者ネットワーク(CNFE)」主催の講演会。会場は都心の教会の礼拝堂。静かに始まりを待っているとなんだかおごそかな気分になります。

「宗教者は声高に反○○と叫ぶことには抵抗がある。しかし原発は『反いのち』である。宗教者はいのちに敵対するものは許さない」とのあいさつ。行ってみたらキリスト者の集まりでした。原発が核兵器という武力に繋がり、大きな利権やお金も絡み、原発労働者などの差別と格差の問題にもつながっている、その原発「体制」こそを問うというはっきりとした視座をお持ちの団体でした。

 

「原発体制を問う・格差のない社会をめざして」という演題をもらったと前置きして講演が始まりました。

「アベノミクスはアホノミクス」「経済活動は人間の営みである。彼の成長戦略は人間不在だ。人間を著しくないがしろにしている。人間を痛めつける活動を経済とは呼ばない」「彼が目指す「富国強兵」の日本ではなく、「諸国共生」の地球的経済社会をめざすために、奪い合いのシェアから分かち合いのシェアへ転換していかなければならない」。それはどこをめざしどこにたどりつけばいいのかというと「多様性と包摂性が出会う場所」である。その対極は均一性と排除で、たとえば、まだまだ大阪では強い影響力のハシズムである。TPPは「自由」貿易協定というが看板に偽りありだ、「地域限定排他的特定協定」であるetc 先生は90分間ずっと立って何も見ず、ぽんぽんと小気味よくお話をされました。

 休憩をはさんで、かなりの数の質問用紙が届きました。先生はさっと目を通して分類し、限られた時間内で答えてくださったのですが、どうやって運動を広げればいいかという質問に、「陰謀を企みましょう、陰謀ほど楽しいことはない。奴を引きずりおろすにはどうすればいいか、いつも考えていなければいざという時に説得力あるアピールはできません」。そして、「SNS(ソーシャルネットワークサービス)も使いよう」と。ホームページやフェイスブック若葉マークの私は思わず身を乗り出してしまいました。

 ご自身もキリスト者である浜先生。トレードマークの紫色の髪と自由なファッション。刺激的な講演会でした。 

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コメント: 9
  • #1

    poohymca (日曜日, 04 5月 2014 00:53)

    主催団体の書記をしております。当日はどうしても伺うことが出来ませんでしたが、このようにレポートしてくださって嬉しいです。
    原発そのものに大きな問題がありますが、それを維持運営していくその「体制」は弱者抑圧の構造そのものです。生きとし生ける者が人間を訴えたなら、私たちは何と申し開きが出来るでしょうか。
    こうした他者のいのちを抑圧している体制に反対していきましょう。

  • #2

    管理人*とここん太郎 (日曜日, 04 5月 2014 09:31)

    コメントありがとうございます。こちらこそ大変興味深い企画に参加でき有意義な時間を持つことが出来ました。
    この「(原発推進)体制」を告発し、原発のない社会のためにそれぞれの立場で声を上げ続けましょう。
    実は、HPを立ち上げたばかりでして、poohymca 様がコメント第1号でした(*^_^*)  今後ともよろしくお願いいたします。

  • #3

    くじゅう (日曜日, 04 5月 2014 12:09)

     浜矩子氏講演会の企画担当をしたひとりです。この度はご参加ありがとうございました。
     3.11事故後、原発体制を育ててきた戦後の歴史に対する責任を実感しているひとりです。
     しかし、原発体制を問い始める中で見えてきたのは、明治維新から太平洋戦争に至るまでの日本の征韓論を含む富国強兵の植民地主義的ナショナリズムの近代史でした。差別と強制労働の上に立った国策としてのエネルギー政策の歴史は、戦後も形を変え、今も続いています。
     何も知らずに、戦後の近代化と電化時代を生きてきた自分の生き方が問われているのです。
     今回の浜氏のお話は、非常に明快で、広範囲の問題を照らしだしてくれるものでありながら、その根はひとつであること、そして、今私たち自身が、誰と共に生きていこうとするのか、どのようにシェアしていこうとするのかを、具体的に問うてくれるものでした。この出会いに感謝しております。
     ”諸国共生”! 
     ”シェア(奪い合い) から share(愛のわかちあい)への転換"!
    御一緒に、頑張っていきましょう。絶対、原発輸出は反対!

  • #4

    管理人*とここん太郎 (日曜日, 04 5月 2014 21:26)

    くじゅう様
     講演会企画と当HPへのコメントをありがとうございました。
     原発が、放射能汚染と低レベル放射性廃棄物だけの問題ではなく、正に日米の政財官マスコミが深く利権に絡んでいること、地域と労働者の差別と格差の問題でもある等々、非常に根深い問題を孕んでいるのだと思います。だからこそ、彼らはどうしても原発は止められないのでしょう。原発輸出など到底許されません。
     こちらこそ出会いに感謝です!SNSの力がなければこのような出会いはなかったでしょう。浜先生が言われたようにSNSを何も持たない私たちの有力な武器にしたいものです。がんばりましょう。

  • #5

    余情 半 (月曜日, 05 5月 2014 05:54)

    私も拝聴しました。初めてお邪魔したおごそかな会場で、講演内容は痛快明快でした。また、会場のみなさんの質問通告用紙提出の多さにちょっとびっくりし、その内容に問題意識を共有できているんだな、ひとりではないんだと、つながりを感じたひとときでした。そのときのテキパキとした浜矩子さんの雰囲気が、というか一心なオーラがよく撮れた画像ですね。伝わってきます。新鮮な集会というか、講演会でした。企画されたみなさんに感謝です。また、これを的確に取り上げられたこのサイトにも敬意です。

  • #6

    管理人 (月曜日, 05 5月 2014 06:11)

    余情 半様 
    本当に質問通告用紙が多かったですね。参加者が講演のテーマを我が事として聞いていたのだと思います。

  • #7

    管理人 (月曜日, 05 5月 2014 06:29)

    poohymca様、くじゅう様
    貴重なコメントをお寄せいただき感謝しております。根深い「原発体制」を問うていくために、立場を超えてたくさんの方たちと思いを共有したいと思いますので、コメントあるいはその趣旨を紹介させていただきたいと存じます。ありがとうございました。

  • #8

    dobry sex telefon (火曜日, 31 10月 2017 22:41)

    nieprzedukujący

  • #9

    ezoteryka (土曜日, 18 11月 2017 01:49)

    galloper